これは自分が幼稚園だったか小学校低学年だったか、ともかくもう20年以上前の話です。
その日は家族で、自宅から1時間ほど車を走らせた場所にある、商店街内のデパートへ遊びに行っていました。
いつものように最上階の玩具コーナーで、どうせ買ってもらえない事はわかりきっているセーラームーンのおもちゃなんかを眺めていると、
「ねえ、ともだちになろうよ!」
と、自分と同じか少し上の年頃でしょうか。突然、見ず知らずの女の子から声をかけられました。
これに対して自分はどう返答したのか、はっきりとは覚えていません。戸惑いや恐怖のほうが勝り、逃げるようにその場を去ってしまったような気もします。
当時は携帯電話は勿論、インターネットなどという概念も、一般には浸透していない時代。
仮に“ともだち”になったとして、その後どうやって連絡を取り合うのか。自分はここから離れた場所に住んでいるのにどうやって会いに行くのか。そういった事を、歳の割に冷静に考えていた覚えがあります。
その子の名前は彼女が名乗っていないので当然知りません。20年以上経った今では顔すらも覚えていません。
ただそういった事実だけが、たまにフッと自分の中に思い出されます。
その日は家族で、自宅から1時間ほど車を走らせた場所にある、商店街内のデパートへ遊びに行っていました。
いつものように最上階の玩具コーナーで、どうせ買ってもらえない事はわかりきっているセーラームーンのおもちゃなんかを眺めていると、
「ねえ、ともだちになろうよ!」
と、自分と同じか少し上の年頃でしょうか。突然、見ず知らずの女の子から声をかけられました。
これに対して自分はどう返答したのか、はっきりとは覚えていません。戸惑いや恐怖のほうが勝り、逃げるようにその場を去ってしまったような気もします。
当時は携帯電話は勿論、インターネットなどという概念も、一般には浸透していない時代。
仮に“ともだち”になったとして、その後どうやって連絡を取り合うのか。自分はここから離れた場所に住んでいるのにどうやって会いに行くのか。そういった事を、歳の割に冷静に考えていた覚えがあります。
その子の名前は彼女が名乗っていないので当然知りません。20年以上経った今では顔すらも覚えていません。
ただそういった事実だけが、たまにフッと自分の中に思い出されます。